- 「ご近所さんを探せが終了した理由は?」
- 「ご近所さんを探せの代わりに使えるサイトを知りたい」
ご近所さんを探せはセキュリティや個人情報の取り扱いの問題解決が困難であることを理由に2018年9月28日の正午にサービス終了して閉鎖。再開の予定はなく、復活もありません。
閉鎖前、実際に使っていました。登録した当初に使った感想を証拠として書き残してあります。個人的には暇つぶし程度に楽しむのがちょうど良いサイトでした。総務省【コミュニティサイトの監視状況と課題】を解決できず、サービスを継続できなかったことは残念です。
閉鎖前に多くのユーザーが「さみしい」「お世話になった」「ありがとう」と書き込んでいた光景を見て「たくさんのユーザーに愛されていたんだ」と感じたことも事実。
多くのユーザーにとって今の時代にない「ゆるくて、心地良く、適度な距離感を保てる大切な場所」だったと感じています。
元ユーザーとして代わりに使えるおすすめのサイトも紹介するので参考にしてください。
【この記事は2025年8月に更新】
Contents
ご近所さんを探せが終了して閉鎖した理由
- スマホの普及でPC・ガラケー主体の設計が時代遅れになった
- マッチングアプリの台頭で掲示板型出会いのニーズが激減
- 業者・スパム・晒し投稿の増加により環境が大幅に悪化
- 若年層離れによりコミュニティの高齢化が進行
- ユーザー減少により広告収入が激減
- 法規制強化(出会い系サイト規制法)に適応できなかった
ご近所さんを探せがサービス終了して閉鎖に至った背景には時代の流れに対応できなかったインフラの古さ、利用者環境の変化に対する運営の鈍さ、コミュニティそのものが自壊していった構造的な問題が重なっていました。致命的だったのはスマートフォンへの最適化が遅れたこと。ガラケーやPC中心で作られていたため、スマホからアクセスした際の画面崩れや操作性の悪さを放置。その結果、新しい若年層ユーザーが「古い」「使いづらい」と感じて定着せず、既存の利用者も高齢化。
Pairs・タップルといったマッチングアプリの台頭により、出会いのインフラ自体が掲示板からアプリへと移行。マッチングアプリは「探す」から「出会わせる」へ価値の置き場を変えました。年齢確認やプロフィール審査、レコメンド、迷惑行為の自動検知、違反時の強制退会など、人と人を結びつける前後の信頼層を厚くしていきます。掲示板は自由度の代わりに信頼の初期値を自分で積み上げる負担が大きく、匿名・ノープロフ・一発勝負の掲示板型出会いは時代遅れと見なされ、ユーザー数は徐々に減少。
そこに追い打ちをかけたのが業者・スパム投稿・晒し文化の蔓延。写メ投稿した女性が無断で他所に転載されたり、LINE交換後にブロック・晒されるなど、実害を被るユーザーが続出。業者・スパム・晒しが増えると、良質なユーザーほど離脱しやすくなります。対抗するには24時間体制のモデレーション、レート制限、機械学習ベースの自動検知、アカウント連携や端末指紋の蓄積が必要。運営側がこれを対処できる体制を持たず、荒れていても放置されている状態が日常化し、ヘビーユーザーや若年層も退会していきました。
ご近所さんを探せのようなコミュニティサイトは新規流入率>離脱率を保てないと平均年齢が上がり、テーマやノリが固定化します。返答速度、写真の見せ方、連絡の取り方などの慣習も世代差でずれやすく、外から参入したい人が最初に受け取るシグナルが弱くなります。新しい人が来ないから多様性が落ち、さらに若年層が居つかないことでユーザーの高齢化が起きる負の循環に陥りました。
ユーザー離れは広告収益の急落に直結。掲示板の広告は基本的に利用者が減るとページビューが落ち、広告リクエストが減り、単価も下がります。広告収益が激減すれば人件費や運用費は払えません。投稿数が目に見えて減り、荒らしが放置。そんな状況を毎日見るうちに「あ、これはもう終わるな」とユーザー側も察していたというのが常連層の共通感覚。
出会い系サイト規制法への適合は単なる書類対応ではなく、年齢確認を前提に画面遷移やDM解放のルール、通報と凍結、証跡保全まで含めた全面的な作り直しが必要でした。年齢確認を投稿やDM前に挟むと離脱が増え、投稿量や広告収益が一気に減ります。並行して24時間監視や身分証データの安全管理、警察要請への即応など運用コストも莫大。収益が減る中で開発費と人件費を回すのが難しく、体験悪化→離脱→収益悪化の連鎖を止められませんでした。結果として規制法を厳格に続ける体力が足りず、サービス終了の判断に至ったのです。
ご近所さんを探せ!は単に古びたのではなく、技術的な陳腐化・文化的変化・運営の力不足・収益構造の崩壊・治安悪化という複数の問題が同時進行し、復活不能な限界に到達していたことが閉鎖の本質的な理由です。
ご近所さんを探せの代わりにおすすめのサイト
元ユーザーとして、ご近所さんを探せの代わりにおすすめできるコミュニティサイトは会員数3500万人のハッピーメール。
根拠なく「おすすめです」と言うつもりはありません。両サービスを実際に使って比較したところ、良かった理由が明確にあります。
- 日記から仲良くなれる
- 監視により違反者を排除
- LINEやカカオのIDも交換可能
- 女性ユーザーが1400万人いる
- 無料のアダルト機能が充実
項目 | ハッピーメール | ご近所さんを探せ |
---|---|---|
会員数 | 3500万人 | 140万人 |
掲示板 | 16万件/日 | 100件/日 |
ID交換 | 許可 | 禁止 |
出会い | 可能 | 禁止 |
国の許可 | あり | なし |
セキュリティ専門のスタッフがサイト内を24時間365日監視。ご近所さんを探せと類似した機能があるうえに安全性も高いです。
未成年の出会いを禁止するインターネット異性紹介事業も遵守。警視庁と総務省から許可を得て運営。法律を遵守したサイトだから信頼性も抜群。
30代以下だけでなく、ご近所さんを探せのボリューム層だった40代以上にも対応。
中高年専用のミドルシニア掲示板も完備。条件にあった相手がすぐに見つかることも良かったです。
項目 | 男性料金 | 女性料金 |
---|---|---|
日記 | 無料 | 無料 |
つぶやき | 無料 | 無料 |
掲示板 | 無料 | 無料 |
- ピュア(非アダルト)
- アダルト
- 食べ物関連
- ゲーム
- 恋のお悩み相談
日記は様々なカテゴリーが完備。画像や動画も添付できるし、投稿者に対してコメントも残せます。
ピュア日記は雑談や日常といったオールジャンルに対応。女性にも大人気です。
日記を使っているユーザーは東京や大阪といった大都市だけでなく、田舎や地方の全国各地にいます。
日記を通じて互いにコミュニケーションを取りながら楽しんでいるユーザーも大勢。
ご近所さんを探せと同じコミュニティも作れます。
日記には人気ランキングもあり、上位にランクインしている人の投稿は1日で1000人以上から閲覧。
毎日ログインして日記を投稿すれば男女問わず数百人単位で友達を作れます。
アダルト日記にセクシーな自撮りを投稿している女性も毎日3000人以上。
写真なく、エッチな動画をアップしている女の子も多数。連絡先交換して直接やり取りしてもOK。
日記は見るのも書くのもコメントのやり取りまで、すべて無料。ポイントも必要なし。
- 公式サイトから会員登録(1分で完了)
- 簡単な自己プロフを完成
- 日記の閲覧や投稿OK!
男性は無料で使えるエッチな日記を眺めて近所で仲良くなりたい相手を見つけてください。
毎日6000人(1分ごとに4人)以上が新規登録。若い世代だけでなく、40代から60代以上も多いです。
ご近所さんは良いサイトでした。だけど、このサイトも負けないくらい良いサイトです。
高額な課金も必要ありません。退屈な毎日が楽しくなります。どうぞ楽しんでください。
登録 | 退会 | 日記 | 掲示板 |
---|---|---|---|
無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
ご近所さんを探せについて元ユーザーが徹底解説
ご近所さんを探せの機能は井戸端掲示板・まいAD(会員募集)・サークル(コミュニティ探し)・つぶやき日記・ご近所さんを探す(会員検索)の5つ。基本的な使い方は掲示板に投稿して相手を募集、サークルに参加、日記を付けることの3つ。その中で会員と仲良くなれるシステムです。
近所で探せるGPSを使って相手との距離がわかる特化した機能なし。ご近所さんを探せのアプリはリリースされていません。
利用者は40代以上の中高年が8割。20代の若い世代は少数。「カラオケ仲間や麻雀友達を探したい」といった非アダルト目的で使えるけど「セフレを作りたい」といったアダルトな募集は禁止。
サイト内専用メールの仕組みや個人の日記・ブログ投稿機能など独自コンテンツが特徴。登録から退会まで全て無料。2008年4月には登録会員数が140万人を突破。2018年9月28日の正午にサービス終了してから現在までリニューアルや再開の予定はありません。
実際に登録して使った結果や感想
ここでは、ご近所さんを探せに登録して実際に使っていた証拠として使い始めた当初の結果や感想を書き残しておきます。
ご近所さんを探せに登録して使うため、公式サイトにアクセス。メールアドレス確認のため空メールを送信。会員登録する為のログイン画面が送られてきます。
記載されているURLにアクセスしてログイン。パスワード・ニックネーム・本名・性別・生年月日・自己紹介文・趣味を入力。選択制ではなく、文字入力なので疲れます。
つぶやきや掲示板を「利用するかしないか」といった項目と登録地域を選択。時間にして10分ほど。「正直、面倒くさい」と感じました。
ようやく、登録が完了。ニックネームは当サイト名のラブマガにしました。
登録完了のお知らせメールが届きます。メールにはログイン時に必要な会員番号とパスワードが記入されているので保存しておきましょう。
ここからは登録して実際に使った結果や感想を正直にお伝えします。
つぶやき日記は人気のコンテンツ
- その日の出来事や気持ちを日記感覚で投稿
- 投稿はタイムライン形式で更新。誰でも閲覧可
- 日常系・病み系・エロ系まで混在
- 共感・共鳴による「ゆるい繋がり」や通話フレもできる
メインコンテンツである【つぶやき日記】を使ってみました。日記は自分の好きなことを自由に書いてメンバーから反応を貰えます。書いている人の日記を覗いて見ました。
Twitterのようなフォロー・リツイート機能こそなかったものの、自分の思いを言葉にして公開できる簡易ブログ機能。1回の投稿で書ける文字数は限られていたけど、それが逆に「今日こんなことがあった」「寂しい夜」といった短文感情表現にマッチしており、ライトな吐き出し先として人気。
とくに多かったのは病み系や孤独系の投稿で「しんどい」「人と話したい」「何のために生きてるんだろう」など、リアルでは出せない本音が並ぶ空間でした。他人のつぶやきにコメントを残すことで自然なつながりが生まれ、通話やLINE交換のきっかけになるケースも多かったです
政治や時事ネタから雑談まで様々な日記を発見。9割が50代以上。中高年ユーザーがとても多いです。
「ご近所を探せでお相手が見つかるのかな?」とつぶやいたけど、誰からもコメントや反応なし。3日待ったけど結局誰にも相手にされません。
他のメンバーはつぶやきを楽しんでいる人が多かったです。最初は反応がなくても続けているうちに仲間が増えて楽しめるし、特に人気のコンテンツ。
井戸端掲示板は過疎化
- 地域やカテゴリに縛られない、完全フリー雑談型の掲示板
- 常連ユーザーが定着。ゆるく連投をするスレ文化が形成
- 荒らしや晒しも発生しやすく、運営とも攻防
- 匿名性が高く、日常的な雑談から愚痴・情報交換・病み投稿まで何でもOK
井戸端掲示板も使ってみました。掲示板は【みんなの掲示板】【女性専用】【50歳以上専用】から構成。地域や年齢、性別の縛りを取り払い、誰でも好きなタイミングで投稿・閲覧・返信ができます。日常の些細な出来事や独り言、共感を求めるぼやきなど、内容に制限がないため、多様なユーザーの今の気持ちが可視化。
日々の気持ちを投稿し、それに複数人がコメントを重ねるという緩い常連文化が育ちやすく、掲示板ながら擬似チャット的に使う人も存在。荒らし・煽り・晒しのターゲットになりやすく、井戸端=善意と悪意の混在空間という二面性を持っていたのが特徴。
すべての掲示板をのぞいたけど、1ヶ月以内に東京での募集は5件。これでは掲示板に投稿しても相手が見つかりません。投稿者は50代以上のおじさんとおばさんばかり。
「メル友や相談相手をしてください」と募集。1週間待っても返信なし。結局やり取りに失敗。
まいADは趣味友が探せて便利
- ユーザーが自分の目的(出会い・通話・写メ交換など)を宣伝できる専用スペース
- プロフィールと連携。最新の募集が常に表示される仕組み
- アピール文の書き方や構成に工夫を凝らす人が多く、個性が強く出た機能
- 「見られる」「注目される」こと自体を楽しむユーザーも多い
まいADという機能は趣味友を募集できます。出会い系でいう募集掲示板にあたる機能で「自分は今こういう人を探しています」と能動的にアピールする場。通常の掲示板とは異なり、自分のプロフィールと連動して表示されるため、AD(広告)の内容がユーザー像の一部として扱われていたのが特徴。
ユーザーの中には「優しい通話相手募集」「癒し系人妻とお話しませんか?」といった文言をテンプレのように使う人もいれば、詩的・挑発的・ギャル系口調など、自分らしさを打ち出す言葉の演出で目立とうとするタイプも多く、文章だけでの個性競争が自然に起きています。
常に閲覧される場所であるがゆえに「とにかく見られたい」「誰かに注目されたい」という承認欲求を満たす手段として利用するユーザーも多く、まいADは自己演出と欲望の発信拠点でした。
「麻雀仲間探しています」「ボクシング生徒募集」という投稿を発見。1ヶ月で9件しか投稿されておらず、30代以下の募集は見つかりません。新規投稿は少ないけど反応は悪くありません。
「映画を一緒に見に行きましょう」と募集したところ、40代ユーザーからメッセージをもらえてやり取り成功。
「セフレ募集」「エッチな人妻いませんか?」とアダルト募集もしたところ、運営により削除。アダルトな出会いは禁止。
サークルへの参加を許可されないこともある
- 共通の趣味や興味を持つユーザーが集まるクローズドな掲示板
- 誰でも新規サークルを立ち上げ可能。主催者に運営権限あり
- テーマはエロ・通話・アニメ・音楽・主婦系など多岐
- 内部での関係性が強固になる反面、閉鎖性・トラブルも発生しやすい
サークルは自分で作るか、募集しているサークルに参加できます。ご近所さんを探せの中で最もコミュニティ的要素が強かった機能。共通の目的や趣味を持つユーザーが集まり、掲示板内で継続的に交流できる半閉鎖型のミニSNSといった形式。例えば「オナ電好きな人で集まろう」「30代限定通話サークル」「バツイチだけの語り場」など、テーマに基づいた多彩なサークルが存在。
投稿内容は表には出ず、参加者しか閲覧・返信できないため、深くて濃い関係が育ちやすかった反面、いじめ・無視・派閥形成といったコミュニティ特有の空気や力関係も発生。
それでも同じ感覚の人たちだけでつながれることの心地よさは大きく、通話・オフ会・恋愛関係へ発展する例も多数。自由度の高さゆえ、サークル運営が投稿文化の核になっていたユーザーも一定数います。
ランチ仲間やボーリング好きといったサークルも発見。「会員は熟年層ばかりだから自分でサークルを作っても若い人は集まらない」と思い、【シングルさんいらっしゃい】というサークルに参加。
サークルを立ち上げた人に対して入会申請したけど、1週間待っても許可が下りません。入会申請は見られていないようです。その後、めげずに【飲み友集まれ】というサークルにも参加申請。このサークルからも返信は届きません。
嫌われているのか、会員がいないのかはわからないけど悲しい思いをするだけでした。
ご近所さんを探したけど返信は無し
ご近所さんを探すという機能は同じ地域に住んでいるメンバーを探せる機能。早速、東京で登録している人を検索。
やはり50代以上の男女が8割を占めています。かろうじて30代後半の女性を見つけたからメール送信。
「良かったら仲良くして下さい」とアプローチ。いくら待っても返信は届きません。40代前半の女性に同じ内容のメールを送ったけど結果は同じ。
東京ですら473人の会員しかいません。地方の会員が少ないことは安易に想像できます。
退会は簡単にできる
登録してすべての機能を使ったけど、会えませんでした。マナーの悪い人や悪質業者は少ないけど、本気で出会いを探している人も少ないです。「これ以上使っても出会いは期待できない」と思い、退会を考慮。
設定メニューにある登録削除・退会というボタンを押せばご近所さんを探せを退会できます。
だけど「もう少し、この世界を覗いてみたい」と思い、結局はその後も数年にわたり使い続けました。
ご近所さんを探せに対する総合評価
項目 | 結果 | 評価 |
---|---|---|
悪質業者 | 少ない | ★★★☆☆ |
安全性 | やや高い | ★★★★☆ |
会える確率 | 非常に低い | ★☆☆☆☆ |
機能・利便性 | 普通 | ★★★☆☆ |
満足度 | 普通 | ★★★☆☆ |
ご近所さんを探せは治安は比較的保たれ安心感はある一方で実際に会うまでの到達率が極めて低いサービスでした。古くからの固定ユーザーが多く、露骨な外部誘導や荒らしが目立ちにくい空気があり、やり取りも一気に加速しにくい設計なので初動の安全性はやや高めに感じます。
ただし本人確認や年齢確認が強固ではないため、最終的な安全担保は利用者の自衛に依存。肝心の出会いの実現性はアクティブ層の薄さ、プロフィールの標準化不足、位置や条件の粒度の粗さ、通知や推薦が弱いことが重なり、返信までの時間が延びて相性の良い相手に届きにくいという構造的な摩擦が大きく響きます。
機能面は閲覧・投稿・スレ追跡など基本は揃っていて極端な不満は出にくいものの、精密検索やレコメンド、違反検知の自動化が弱く、不満。結果として満足度は目的次第で評価が分かれ、出会いを最短で求める人には非効率、ゆるい交流やローカルな雑談を楽しみたい人には居心地が良いというバランスに落ち着きます。
運営会社シーマークについて
- 1990年代からネットで地域交流を支援した先進的IT企業
- ご近所さんを探せ!を独自開発し23年間運営
- 営利よりも理念を重視した誠実な運営姿勢
- スマホ時代への対応やセキュリティコストが課題
- 閉鎖後も思想やサービス設計が再評価されている
インターネット黎明期の日本で多くの個人ユーザーが「インターネットで人とつながるとはどういうことか」を手探りしていた時代。その空白をいち早く埋めようとしたのが株式会社シーマークです。東京に拠点を置くこの企業はITベンチャーという言葉すら浸透していなかった時代からネットコミュニティの将来性に賭けていた極めて先進的な存在でした。
ご近所さんを探せ!は単なる掲示板サービスではなく、地域ベースの人間関係をインターネット上に構築するという革新的な発想のもとで作られたものです。特筆すべきは開発姿勢が営利よりも設計思想に貫かれていたこと。
シーマークの運営姿勢から読み取れるのは当時としてはかなり珍しいローカル×パーソナルなつながりの設計です。通常、ポータルサイトやニュースメディアがネットの中心にあった時代に個人の興味や住環境をベースにしたマッチングシステムを構築。
これは現在のマッチングアプリの位置情報ベースの機能に近いけど、そこに恋愛や出会いといった明確なゴールはなく「隣人を知る・理解する」という社会的つながりの再構築が目的でした。まさに、デジタルを通じた地域コミュニティの可視化です。
シーマークは技術的にも独自色が強く、自前のメール転送機能や掲示板設計、日記機能を統合し、PC初心者でも扱える利便性を展開。一方、Webサービスの成長に欠かせないモバイル対応やセキュリティ体制、インフラ負荷や管理が増すことで徐々に疲弊。営利モデルが広告頼みであったことも長期運営の持続性に陰りを落とします。
当時の運営体制は少人数でありながら数十万人以上のアクティブユーザーを支えていたため、商業的な効率よりも開発者の理想と熱意に支えられていた面が大きいです。
ご近所さんを探せ!の終了は2018年。当初のインターネット利用者とは異なるスマートフォン世代が主流となり、SNSの台頭によって情報を探すより受け取る行動が主流となった時代でした。
この変化に合わせた再設計やサービス変革を行うには、もはや既存の資本体制では限界。営利を最優先しない設計思想が皮肉にも時代の変化に最も脆かったのです。
しかし閉鎖の際、シーマークは一切の広告宣伝や金銭的煽りをせず、静かに公式に告知し、長年の利用者へ感謝を伝えて去ったことは極めて誠実でネット文化の一時代を象徴するエピソード。
現在、人々は情報過多・匿名性・信頼性の欠如に疲れ、ローカルや顔の見える関係性に回帰しつつあります。こうした流れの中でシーマークが20年以上かけて運営していたご近所さんを探せ!の思想は、むしろ今の時代にこそ必要な原点です。
株式会社シーマークは現在ではメディア露出や新規開発の情報はほとんど出ていないけど、サービス設計の思想やネット文化への貢献はネットの歴史に刻まれて然るべき存在です。
ご近所さんを探せは今でも記憶に残るサービス
ご近所さんを探せは、ただの掲示板ではなく、SNSにもマッチングアプリにもない人間の衝動と偶然をむき出しにした出会いの場でした。実際に使っていたユーザーとしては「匿名×リアル×瞬間性でつながる出会いの空間だった」と感じています。
プロフィールもアルゴリズムもない世界で文章と写真とタイミングだけで今日の誰かとつながる。そこには理屈では測れない感覚的な引力と、ひとときの欲望が絡み合う人間らしさが存在していたのです。
ご近所さんを探せは単なる交流サイトではありませんでした。ネットが見知らぬ誰かではなく、知っているかもしれない誰につながる可能性を感じたし、SNS以前に人間関係の重さと距離感の調整をユーザーに委ねた最初の社会実験だったと思います。
実社会で孤立しがちな人たちが地域ベースで仮想共同体を持てることの希望でもあり、ネット黎明期における公共圏とプライベート圏の融合の第一歩でした。
現在のようにSNSが拡散・バズ・炎上といった全国的な可視性を重視する中、ご近所さんを探せは「見られること」ではなく「つながること」を重視した平和な空間としてネット文化の中でも極めて特異なポジションに存在していたのです。
出会いを演出せずに、そのままの欲望を書き込める。しかも相手はすぐ近くにいる誰か。そんな状況が当時のネットユーザーの欲望・孤独・衝動と結びつき、一世を風靡。
SNS全盛の今でさえ「あの頃のご近所は独特だった」「あの出会いは今でも覚えている」と語られるのは、それだけこのサービスが人間らしい出会いの記憶を残した証です。ご近所さんを探せは戻らないガラケー時代のネット文化でありながら、今でも「あの頃のつながりが一番リアルだった」と思えるほど、深く記憶に残るコミュニティサイトでした。